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東大体操部部員日記

東大体操部の部員による日記です。

七大戦 大会総括

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東大体操部からは引退しましたが、ブログからはまだ引退できていなかった4年の津田です。

前日入りのために先週の木曜に小倉に行ってから、七大戦、1年生や同期たちと九州旅行を経て、1週間ぶりに帰宅したと思ったら、24時間もしないうちに再び羽田空港に戻って今度はパリに向うという忙しない引退ライフを送っています。今はちょうどデュッセルドルフ上空を通過しているところです。

部活ロスというのはすでに感じています。予定はずっと入ってるので部活に行ってた時間が空白の時間になってめっちゃ暇😪という定年退職タイプのロスは全然感じていないのですが、体操部特有のあの雰囲気、あの空気感はものすごく恋しく感じます。

さて、以前はブログでの大会総括をやっていたのに自分の代では一切やっていなかったし、話したいこともそれなりにあったので、最後に七大戦の振り返りをしようかなと思います。

というか、ほぼ敗戦の弁です。

今年の東大の男子団体の成績は5位でした。昨年の3位と比べると、大きく順位を落とす格好となってしまいました。

それも、1位の北海道大学とは7点差、4位の東北大学とは0.3点差という、やりようによっては1位も射程圏内であった結果でした。

別に順位が上の大学との実力差があったわけではありません。経験者5人というのはどの大学よりも多かったし、この大会の個人総合1位も快周でした。

なのに、5位。

この七大戦で痛感したことは、団体の強さは体操の実力だけではなく「チーム力」がものを言うということです。経験者のレベルが数段上の北大は置いておいて、東大は「チーム力」で阪大、京大、東北に負けたと実感してます。

それはひとえに、「チーム」を作り上げることができなかった自分の責任だなと感じます。

今回の東大の団体は、団体というよりも同じ東大6人で回ってた個人班だった気がします。それは、今回団体メンバーの6人が、それぞれの演技に対して悔いが無いからだと思います。自分のやりたい技にしっかり挑戦し、成功でも失敗でも、自分らしい演技ができたと全員が言い張れる、そんな試合だったと思います。

ただ、個々人の目標の積み重ねが、チームの実力を最大化させるわけではない、体操ならではのジレンマに直面させられました。だからこそ、個人班という言葉がしっくり来るのです。

今回、引退する4年生がチームの半分を占めるということもあり、元からそれぞれが悔いなく引退できるようにやりたい演技をやるという方針を個人的に固めていました。

今考えると、それは裏を返せばチームを作ることの放棄でもあったのです。

5位という結果を聞かされた時、順位なんて関係無い、俺たちはやりたいことをやったと励まし合うわけでもなく、かといって不甲斐無い順位を本気で悔しがるわけでもない、その微妙な空気感に仕事放棄の罪を痛感しました。

自分自身は最高の試合ができたからこそ、団体成績とのギャップがチーム作りの力量を鮮明に映し出しているように思えました。

試合が終わった後、シダックスに東大団体メンバーでインタビューを受けたとき、「この団体戦を戦っていく上でチームとして意識したことは何だったか?」という質問がありました。

その場で当たり障り無い返しはできたのですが、改めて考えてみると、チームとして何か共有してたことはあったっけ、と。

団体メンバーの個々人に対して、この技はもうちょっと綺麗にでにきるとか、たくさんアドバイスはしてきたけど、自分から「チームとしてこれをやっていこう」と本気で呼びかけたことはあったか。

他の大学は、主将を中心に明確な目標を持って、七大戦に挑んでいたように見えた。7位の名大でさえ、主将のうたくんが試合後にどうすれば強くなれますかと僕に聞きに来てくれていた。経験者が少ないゆえに順位は振るわなかったが、彼が育てた大学始めの子はその部門で優勝していたので、チームとしての育成も身を結んでいるんだろうなと側から見てて思う。

ただ、別にこういう試合でよかったんじゃないかとも思っています。今自分の中でこういうモヤモヤがあるのは、試合を総括するにあたって、個人のやりたいことを尊重する方針で試合に臨んだために、チームを代弁して言えることが何もなく、感想も団体メンバーの各々に聞かないとわからないからなだけな気がします。

だって、東大体操部の部則の一番はじめに、この部活自体が「体操競技を楽しむ」ことを目標に掲げていることを宣言しているのです(単に「体操」ではなく「体操競技」と書いてあることに部則を書いた先人の意図も汲み取れますが)。私はその目標に従って、忠実に大会をやり切ったとも捉えられると思います。

これは開き直りではなく、伝統の継承です。東大体操部が特別なのは、成績とか、練習量とか、そういう物差しではなく、今まさに自分が恋しいと思っている居心地の良さにあるからだと思います。それはトレ体であろうが、試合会場であろうが、東大体操部とともにいれば常に存在し続けるアイデンティティーです。

その通りに、今までの七大戦での、各々が試合を楽しむためにみんなで全力で雰囲気を作り上げるという姿勢は、一貫して今年の七大戦も発揮できていました。やってる身としては、今までで一番楽しめた試合、一番記憶に残る試合でした。

最後に一緒に試合を作り上げたこの6人で、何かしらの感情を共有したかった、そんな心残りがこの文章の原動力になっているんだと思います。

パリに着いたので、これで漸く僕の現役生活は終わりです。最後まで、ブログは締め切りに間に合いませんでしたね。OBになってもよろしくお願いします。